LEMON ANGEL PROJECT 第13話「Never give up」
お、終わってしまったー・・・。
多分このアニメを最後まで見つづけて、最終回で泣いてるのなんて俺一人なんだろうけど、それでもこのアニメはすごかった!「Never give up」の曲が最終回の盛り上がりにふさわしい曲で、この歌だけで泣けます。俺は歌モノにはほんと弱い・・・。
あんなに練習サボってた智がみんなと歌って踊れるのか、とかそういう突っ込みは無視。そもそも俺はキャラの魅力は全ての構成に優先すると思ってるので、話の盛り上がりの前に些細な設定をどうこう言うのは無粋な真似というものでしょう。
氷室VS智。プログラムVS人間、という安易なステレオタイプに落とされがちだけど、このアニメは違う。氷室の作ったプログラムは、ただのプログラムじゃない。誰にもついてこれなかった氷室の才能、演奏者のアドリブを決して許さない氷室の音楽性。その才能に匹敵できるのは唯だけであり、その音楽性を忠実に再現できるのはプログラムしかなかった。プログラムは機械語だけど、書くのは人間なんです。その意味で、プログラムとは氷室自身であると言えます。
それに対して「プログラムにはできないことがある」という智。氷室の深層までに気が及ばないのは智らしいといえば智らしい。とはいえ、彼女の言うことは純粋だけに説得力がある。プログラムは氷室が作るものだから、氷室の思ったとおりに動くことができる。でも、それと同時に氷室の予想以上のことはできないわけで。
LEMON ANGELは一人で作るものじゃない。仲間の絆がLEMON ANGELを作っていくという、ずっと一貫したテーマが最終回で実を結ぶカタルシス。停電という予想不可能な事態に対して、ディレクターの片桐が予想もしないアカペラを見せ、自分自身で成長していくLEMON ANGEL。それぞれの思いがお互いを高めあうミックスアップ。それは氷室一人ではできないことであり、2期が1期を越えた瞬間だったのでしょう。
氷室のそばに唯がいつづければ、こんな悲劇も起こらなかったのかもしれませんが・・・。そう思うと単純に氷室が悪者とは思えないんだよなあ。
総感
途中はひどい回もありましたが、序盤の熱いドラマと終盤の盛り上がりは最高。1話、2話で面白さが見えてこなかったので切ろうと思ってたけど、まさかこんなに盛り上がるとは!今期一の大化けアニメ。かしましの盛り下がりに伴って、いつの間にやら最下位から最上位に俺ランキングをごぼう抜きしてしまいました。
表面的な萌えではなく、あくまでも王道にエピソードを重ねた上でキャラクターの魅力を引き出す。そして歌の力。やっぱり俺はアニメが好きなんだなあ、そう思わせるいいアニメでした。
やばいなー、最終回がよすぎて殿堂入りしそう。確実にサントラは買いだな・・・
総感2
楽しかったんだけど、これだけ感想を書くのに苦労したアニメも無い。12話の感想は特に大変だった・・・。13話のわかりやすいカタルシスに対して、12話の時点でそれぞれの気持ちや背景を整理して考察するのはすごい大変だった。その割にはたいした文章じゃないのがさらに悲しいことなのですが・・・。
終わって残念な反面、感想に苦労しなくても済むというほっとした気持ちもあったり、色々複雑なアニメでした。
追記
そんなにヘタかなあ・・・?まあ、素人にはオススメできない、ってやつなのかな。しほの涼は普通に演技も歌もうまかったと思いますよ。脳内補正で。
追記2
いやあ、まさかここまで酷評されているとは・・・。声がヘタだの作画がヘタレだの、それについてはおっしゃる通りとしか。たまたまツボにヒットしたので狂信的に楽しめたけど、客観的に一歩引いて見ると一般的には微妙なんだろうなあ。まあ、客観的に一歩引いてアニメ見るくらいならアニオタやめますけどね。