かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜 第08話「見ているだけが……」
現象と心象の中間に位置する観察者、あゆき。彼女がその位置を選ぶに至った過程が今ひとつ不明確だったりして、特にドラマらしきものは見当たらなかったり。俺に言わせりゃあ蝶が好きだの何だのと理屈をつけたところで、結局はあきらめることで自分のプライドを保ってるだけじゃん。このアニメにおいてその辺は掘り下げる気はなく、単に傍観者としての役割を持たされた存在なのでしょう。
それにしても、もっとドロドロするのかと思っていたけど、なんか友達ごっこ始めているし。ちょっとこのアニメに対する期待値を下方修正する必要がありそう。やっぱりこれも、萌えアニメのフレームワークにはめられてしまうのでしょうか・・・。悪人のいない世界は確かに心地よくはあるんだけど、三角関係がメインなのにあの馴れ合いっぷりはどうなのかなあ、と思ったり。とまりがやす菜を名前で呼ぶシーンは、とまりが舞台に上がる決意の現われであったのに対して、やす菜がとまりを名前で呼ぶのは友情の現れ。はずむ君を巡る女の戦いも、どっちかが譲るという形でキレイに終わってしまいそうな*1不安が。
そもそもはずむを女の子にした時点で「本物の恋愛」ではないという記号なのかなあ。全員を女の子にすることでキレイな世界を作ることが狙いだとするのなら、確かにドロドロした三角関係は似合わないだろうけど・・・。もちろんこの「全員女の子=綺麗」というのは男から見た視点で、このアニメは男性視点でのラブコメなんだと思います。女の子を徹底して聖人君子として描いてあるところからもそういう方針が伺えるような気がするのですが、女性視点で見た場合、このアニメはどう映るんだろう?
ラストの星空のシーンはよかった。絵的に。
*1:下手したら決着すらつかないような