SHUFFLE! 第21話「気持ちの行方」

楓の気持ちにどうにか決着が着いたかな?壊れていく楓を見ているのは本当につらかったので、一応の結末が見れてとりあえずは一安心。

「償いと言いながら、結局は稟くんのそばにいたかった」という楓ですが、自分が稟を好きになる資格がないと思っていて、だからその気持ちを「償い」と置き換えていたのでしょう。・・・というのが公式見解ではありますが、もしかしたら楓さん、その「好き」っていう気持ちすら何かの置き換えなのではないでしょうか、と思ってしまうのです。

自分の罪を償うために稟に尽くしてきた楓だけど、そんなことは間違っていると気づき始めて。でもこれをやめるということは今までの自分を全否定することになるわけで、今さら止めるわけにも行かない・・・で、いつのまにか「稟に尽くす=稟が好き」という風に自分をごまかしていたのかもしれません。楓は母親を失ってからずっと生きる理由を探しているようだったし、そうやって何かにすがらないと生きていけない子だったんでしょう。

楓を傷つけ、捨てる形でしか道を示せない稟の不器用さも、まあしょうがないのかな。彼なりにちゃんと考えているわけだし。でも結局そんな男の浅知恵とは関係ないところで、女同士の決着によって問題は解決するものなのですが・・・。

とはいえ、楓をきっぱりと振り、亜沙先輩に男らしく告白する稟に免じて今後の二人を応援していこうと思います。

追記

うーん。ここまできっちりと楓を捨てるとは。同じストーリーでも、マルチシナリオが前提のギャルゲーとシナリオがひとつしかないアニメでは重みが全然違うわけだし、各キャラには当然固定ファンがいるわけで。それを承知の上で、敢えて楓が振られる経緯を描ききって、亜沙先輩を選ばせるというのはすごい。よくぞやってくれました、と後藤邑子ファンの俺でも最大級の敬意を表したい気分です。

女の子の魅力を引き出すのは、もちろん恋する気持ちを萌え萌えに描くのが一番なんだけど、それだけが魅力なわけじゃない。上質な作画を、女の子をかわいく描くのではなく、女の子をブサイクに描くのに費やすというのは、ギャルゲーアニメでは信じられない。西又葵のやわらかく表情に乏しい原画からは想像もつかない、醜く歪んだ楓の表情。普段は感情を押さえ気味な楓の性格とのコントラストもあって、印象に残る名シーンだったと思います。

追記2

全26話だとすると、あと1本くらい大きいお話ができそうだよね。やっぱりラストエピソードは亜沙先輩の病気(?)の話になるのかな。

1話くらい前みたいなバカ話を見てみたいなあ、という気がするのと同時に、ここまでやってしまってバカ話には戻れないだろという気もする。なんにしても、これからどうなるんだろう??