かみちゅ! 第06話「小さな決心」

能登さんなのに広橋涼とはこれいかに。

・・・というベタな突っ込みはおいといて。今回はすごい作画だったね!フルアニメと見紛うばかりの口パクや細かい仕草を見せてくれた1話は遥か昔のことのようです。でも、作画に力を入れられない分、一つ一つの止め絵の表情*1とか、間の取り方とかを堪能することができてよかったかも。

あと、1話みたいに好きなだけ動かす訳にはいかないから、必然的に必要最小限の芝居になるよね。そのせいもあって、ますます演出の意図するところが明確に見えて「ああ、ゆりえちゃんをこういう風に動かしたいんだなあ」って思えました。

お話も、なんともほのぼの。恋敵登場!とか使命と恋心の間の葛藤とか、いくらでも重くなりそうなテーマはあるのに、ひたすらゆるい展開。それはそれでこのアニメの雰囲気に合って違和感なく見れて、安心してぬるま湯につかることができました。

基本的に俺はヘタレアニメが好きなのかも。作画も声も、微妙なくらいがちょうどよい。ただ今回は十分満足だけど、毎回こんな作画だとさすがに厳しいかもね。

追記

かみちゅ!倉田英之×舛成孝二インタビュー(4)
http://www.style.fm/as/13_special/mini_050805.shtml

舛成 布団から起き上がって「昼!」と言うところで終わりですね。今回の企画の(目的の)ひとつにあるのが、若い原画マンに、ある程度の暴走を許すという事なんです。で、許した上で作品観を崩させないという。

―― つまり、芝居の見せどころのあるコンテにして、ちゃんと描かせる余裕を与えるという事ですね。
舛成 そうですね。で、描けるやりたい人はそこまでやっていいよ。時間もないし大変だと思ったら、最低限の事をクリアしてくれればいいよ、という雰囲気でやっているんで。演出としては無茶苦茶に楽をしてる。

あああ、なるほどー。

実はこのアニメの雰囲気とか芝居の細かさって、作画でごまかしてる*2のかもって思ってて。だから最初のうちは作画でごまかせるからいいけど、作画が悪くなったら台無し、っていうんじゃどうしようもないよなと心配だったのです。そんな俺の心配なんて、アニメ暦XX年のベテランスタッフの前では杞憂に過ぎなかったわけですね。TVアニメとしての作画の限界を分かっていて、その上で演出の筋を1本通しているから、作画がよくても悪くてもちゃんと「らしさ」は出すことができるんだね。
今回のヘタレ作画のおかげでそのことがはっきり実感できたのでとても嬉しかったです。上のインタビューは感想書いた後で読んだんだけど、さすが舛成孝二、すごいわ。

*1:の意図するところを、あの作画から読み取る作業が必要ですが・・・

*2:変な言い方ですがニュアンスで分かっていただきたく・・・