異国迷路のクロワーゼ

湯音ちゃんかわいい!に尽きますね。かわいい湯音ちゃんを見てるだけで幸せになれる作品でした。

ちっちゃいのに健気に頑張る湯音ちゃん。日本から単身パリにやってくる勇気あふれる湯音ちゃん。クロードと家族になろうとして試行錯誤する湯音ちゃん。線が細そうに見えて、一度決めたら譲らない意志の強さを持つ湯音ちゃん。八重歯がプリティー湯音ちゃん。妙に高そうな着物を沢山持ってる湯音ちゃん。

とにかく湯音ちゃんですよ。パリの街並みの描写が緻密なのも、着物の作画が凝ってるのも、すべて湯音ちゃんをかわいく見せるため。それにかけられた労力を思うと感動せずにはいられないですよね・・・。

東山奈央の声もよかったなー。「神のみぞ知るセカイ」のかのんちゃんしか知らなかったので、こういう声も持ってるのかーという部分にまず驚き。儚げで綺麗な声で、守ってあげたいオーラ出しまくりで、もう俺は・・・!みたいな。悠木碧と同年代だと思ってみると、アリスとの掛け合いもすごく楽しかったです。この世代は粒ぞろいだよなー。

物語の構造としては「うさぎドロップ」と似ているのですが、こっちは別に見てても死にたくならず、純粋に湯音ちゃんかわいーってなってました。作品の舞台が19世紀のパリというある種のファンタジー世界だったことや、相手役のクロードさまがイケメン気質ながらも無駄にトラウマの多い面倒くさい男だったので劣等感をそれほど抱かずにすんだこと、あたりがよかったのかもしれません。

大体のお話が、湯音ちゃんがクロードのトラウマに触れる → クロード怒る → 仲直り という感じだったじゃないですか。どんだけ地雷多いんだ、クロードは・・・。湯音ちゃんが無神経に他人の心の繊細な部分に踏み込むような子、ってわけじゃなく、単にクロードの地雷ポイントが謎すぎるだけだったしなあ。「グラン・マガザンに行きたい」とか「お手伝いをするために手袋を貸して欲しい」とか、そんなんでイチイチ切れられちゃ湯音ちゃんも困るわさ。むしろ湯音ちゃんは、オスカーから聞いた少しのキーワードでクロードのトラウマを概ね読み取るような思慮深い子だったりするし。

でも、それもまた湯音ちゃんを魅力的に見せる構造だったりするんだよなー。湯音ちゃんを悪者にしたくない、じゃあクロードさんに悪者になっていただきましょう。クロードが勝手に怒って勝手に反省すればいいのだ。

今回のシリーズでは主にクロードのトラウマばっかり扱われて、色々あるはずの湯音ちゃん自身の背景についてはあまり触れられなかったね。姉のこととか。これはもう、続編やるしかないっしょ・・・!