喰霊-零- 第03話「邂逅砌」

ほんとは前回で切るつもりだったんだけど、微妙に時間が余ったから、とりあえずどうでもいいアニメでも見ておくか・・・くらいの気持ちで見てたのですが、これはやられた・・・!

神楽と黄泉お姉ちゃんとの出会いの話。諫山の家に引き取られた神楽が、段々と黄泉に心を開いていく定番エピソード。30分という短い時間の中で、神楽が心を開いていく過程がすごく丁寧に描かれてて、俺は感情移入しまくり。アクションモノなんだから、敵から助けて仲良くなったよ!っていう安易な話だって作れるのに、きちんとイベントを積み重ねて話を作ろうとしていたのがよかったです。そして、それぞれのイベントの中で、二人の親密度が少しずつ上がっていくのがちゃんと分かる。

「野菜炒めピータン入り」のシーンだって、これが冒頭だったら神楽は絶対「嫌いなもの」を答えようとはしなかったでしょう。嫌いなものを聞くことができたのは、黄泉が神楽にとって唯一の価値観だった「父親」という存在を揺るがせたからこそだよね。そして、嫌いなものを答えるよりも難しい「好きなもの」を教えてくれるエピソードに繋がってくる。

黄泉の「呼び出し」のタイミングも素晴らしい。感情が一番盛り上がるちょっと前にインタラプションを入れてくる。神楽視点で描かれてるだけに、このガッカリ感ときたら・・・。一度はいい子になって我慢した神楽だけど、二回目は我慢し切れず感情を溢れさせる。同じイベントでも、二人の親密度によって違うエピソードが作られていく。当たり前のことなんだけど、それをちゃんと丁寧に描いてくれるアニメは少ないように思えます。ストーリーを消化するという観点では、同じイベントを重ねることは冗長でしかないから・・・。

水原薫の演技が1話の中でどんどんうまくなってるのにも驚いた。それが二人の関係性を表した演技だとしたらすごすぎる。水原薫の声、結構好みかも・・・。特に「よし!作ろうクリームコロッケ!神楽ちゃんも手伝ってくれる?」のところが好き。今後が楽しみですね。

にしても、こんなに仲のよかった二人が殺しあう展開になるというのは、残酷だよなあ・・・そりゃあ神楽も躊躇するわ・・・。