トップをねらえ2!

見ました。企画を聞いたときには「ふざけてんの?」って思ってたら意外と評判がいいらしく、一度見てみたいと思ってた。4話目くらいまでは全然面白くないんだけど、5話目辺りから断然面白くなってきて6話では不覚にも感動してしまいました。前作のファンとしては、初代トップに繋がる構成もなんかいいなあ・・・って思います。

第01話「お姉さまと呼ばせてください!」

トップ2は初めて見たのですが・・・"dix-neuf"って・・・19・・・19号・・・。聞いてはいたけど「トップレス」には笑った。何だそりゃ!って多分伏線なんだろうけど。

パロディー精神もそうですが、BGMや次回予告、宇宙怪獣にイナズマキック、エーテル宇宙といった設定面だけでなく、所々に出てくるノノの正面顔なんかも前作を意識した1話になっていたようです。
とはいえ、このポップでカラフルな、そしてシャープで洗練された画面作りはまさに2000年代のアニメ。時代の流れを感じさせると共に、新しいガイナックスの血を感じさせる1話でもありました。
お話は・・・どうだろう。宇宙パイロットを目指すノノがおねえさま?に出会って力が覚醒するという、まあ王道なストーリーでしたね。王道なストーリーをカラフルに彩るキャラクターの魅力が印象的で、ノノのメイド服かわいいとかそんなことばかり考えてました。福井裕佳梨も意外なほど合ってたなあ。こんな演技もできたんだ、と驚かされましたよ。もっとTVアニメでも出せばいーのに。
全体的な印象としては、やっぱり作画がすごいなーっていう感じでしょうか。熱い戦闘シーンはありましたが、うーん、まだまだ軽い印象は拭えず。

あ、あとEDはいいね!あの絵だけ30分見ててもいいくらい。

第02話「お姉さまなんかになりたくない」

2話目に風呂が出てくるのもお約束か・・・なんて思ってたら、さらっと重要な設定を喋っちゃったりしていいのか?まさかロボットだったとは・・・。
ラルクたんがちょっとかわいくなってきたの巻。ニコラさんもラルクと両思いのようで裏がありそうな?質の高いのは分かるけど、今ひとつ盛り上がりに欠けるのはキャラクターがまだお話に流されてるだけのように見えるからなのかな。

  • 「ノノリリ」って誰なんだ?
  • 今度は27号。
  • キラキラ光ながら飛ぶバスターマシンがカッコイイなあ。
  • チコが人間になってる・・・!
  • なんか、ガンダム00を思い出してしまった(笑)

第03話「トップレスなんか大嫌い」

あれ、木星ブラックホール爆弾に使われたはずでは・・・?
ここにきてチコのお当番回。事情は分からないではないけど「トップレスで病気は治らない」って単なる逆恨みでは・・・。チコのトラウマも、ノノの説教で解消されてしまったようでお手軽だなあ。台詞だけで話を進めてしまってて、戦闘シーンとお話が今ひとつリンクしてないような。どうにもキャラクターが軽い・・・。
ノノの行動原理も今ひとつよく分からない。いきなり説教とか何様?アンドロイドだから、あえて深くは踏み込んでいないのかもしれないけど、だったら脇役をちゃんと掘り下げることで間接的にノノの存在感を示してほしいなあ・・・。

第04話「復活!! 伝説のバスターマシン!」

アホ毛はそういう使い方をするのか・・・。
双子とかニコラとか、何やら裏があったらしいけどその辺はどうでもよさげだなあ。
ノノはどんどん強くなっていくけど、強さ=成長というわけではなく、ノノ自体は何も変わってない構造は面白い。むしろラルクのほうが柔らかくなっているようにも思えますが・・・そもそもどういう性格なのかがよく分かってなかったり。

第05話「星を動かすもの」

正義の味方か、悪魔の化身か。人知を超えた力はいつだってその両極端でしか存在できない。
今まで正義の味方として世界を救ってきたトップレスが、変動重力源と同じ性質を持つと言うことで手のひらを返したように治療するべき病気として迫害を受ける。これは何とも切ない・・・。そうして自分を見失ったラルクが少しずつ自分を取り戻していく*1過程は胸を打たれたし、復活のディスヌフが雷王星(懐かしい)をぶつけるシーンは今までで一番のカタルシス
でも・・最後まで気持ちよくさせてくれないこのアニメはイジワルだ・・・。

第06話「あなたの人生の物語

よかった・・・。今までの話が楽しめなかったのがウソみたいに感動した。表面的なオマージュとかそういうものではなく、まさしく「トップをねらえ!」を冠するにふさわしい盛り上がりでした。

「ずっと友達でいてくれたら、トップレスがなくなることだって怖くないのに!」

「ほんとは、ルームメイトでいて欲しかった」
「ヒバリを見に、うちに来て欲しかった」
「『お姉さま』なんかじゃなく、『ラルク』って呼んで欲しかったのに!!」

ラルクの「私はお姉さまじゃない」という気持ちの裏に隠された本当の思い。本当はトップレスも人類の平和もどうでもいい。ただ、ノノにそばにいて欲しかった。
そんなラルクの小さな願いは叶うことなく、役目を終えた防衛システムは眠りにつく。そして、ノノの思いを託されたラルクは今地球にいる。その思いを伝えるために。あなたに憧れ、あなたのように地球のために戦った、あなたと同じ普通の女の子がいたということを、"ノノリリ"こと、タカヤノリコへの「オカエリナサイ」の言葉とともに・・・。
色々と不満点はあったのだけど、最後にノノが出てきた辺りから小さな不満なんてどうでもよくなった。自分の気持ちを開放して、大切な友達のために戦うラルクは涙なしには見られません。まさかこれほど感動するとは・・・。結局のところ、シリーズを通して一番変わったのはラルクであり、その意味でヒロインはノノではなくラルクだったのかもしれませんね。

*1:まあ、そう言いつつ例によっていきなりなんだけどさ(笑)