ef - a tale of memories. 第09話「forget me not」

"forget me not" ―― 「私を、忘れないで」「真実の愛」―― それは、紘の心から消えたくないみやこの思いであると同時に、「死んでしまった」千尋の思いでもあるのかもしれません。

と、そんな今回。これからどうなってしまうんだろう?不幸への階段を転がり落ちてしまうんだろうか?と色々心配したのですが、驚くほど前向きなお話。千尋が立ち直ってくれて本当によかった・・・。
12歳に戻った千尋が4年間の記憶を取り戻すのはどれほど大変だったのでしょう。記憶に障害を抱えてから、可能な限り変化を避けた毎日。「こんなもの・・・読んでも読まなくても同じです!」と感情を荒げる姿には胸が痛くなりましたが、それでも蓮治と出会ってからの思い出を反芻していくシーンは、今までの思い入れと相まって胸に込み上げるものがありました。

「4年間の記憶が消えたとき、もしかして前の私は死んでしまったのではないでしょうか」

悲しいけど、それは多分その通り。記憶、というよりも体験とフィードバックによって人格が形成されるのであれば、千尋が自らのそれを記した日記は千尋の人格そのもの。その日記を追体験することで以前の千尋に近づけはするけど、それでも全く同一にはなりえないのだと思います。
でも、個人の存在が周りの人間の記憶によってidentifyされるのだとしたら、その点で千尋は「千尋」という唯一の存在になり得るはず。千尋自身は日記の内容が自分自身の記憶かどうかが判断できないけど、蓮治はそれが同じ千尋のものだと分かる。千尋が自分のことを認識する以上に、蓮治が覚えていないといけないのですよね。ただ、蓮治が千尋の内面=「千尋の小説」を理解する必要まであるのか、というと微妙なところではあると思います。
なんにしても蓮治くんは責任重大だよなあ。千尋に深く関われば関わるほど、また年月を重ねれば重ねるほど、記憶がリセットされたときの傷は大きい。そして何より、蓮治の中で常に千尋の存在を強く認識していないと消えてしまう。
考えてみれば、駅でかわいい子に声をかけただけなのに、こんなことになってしまって大変だよね・・・。でも、千尋に関わることの痛みを知ってもなお、そばにい続けようとする蓮治はいい奴だ。この2人には幸せになって欲しいと心から思います。

みやこ。紘とみやこはどこか似たもの同士なのでしょうか。不思議と惹かれあう二人。って、セックスまでしちゃった・・・展開早いな!そりゃあ景ちゃん大ショックだわ。ベッドの中のみやこが妙に作画がよくて見入ってしまいました。

追記

ううううめ先生の千尋!かわいすぎる・・・!