セイントオクトーバー 総感

何とも不思議な雰囲気のアニメ。シリアスとギャグと脱力感が混在する雰囲気は独特で、それが逆にどうなるか分からない「何でもアリ」の空気を作り出していました。単なる萌えアニメかと思いきや子供向けとしても十分な楽しさを見せてくれたり、そうかと思えば人の心の深層をえぐるようなエピソードを出してきたり。特に小十乃とヨシュアの抱える闇は、ゆるい萌えアニメだけでは終わらない黒さを内包していて、ついつい色々と深読みしたくなるのでした。
全編にあふれる遊び心とその陰に潜む毒。メチャメチャなギャグとドロドロのトラウマ、両方を飲み込むポテンシャルを楽しませていただきました。