ARIA The NATURAL 第15話「その 広い輪っかの中で…」

晃さんたちの昔話。

・・・それは正直どうでもよくて、今回はラストの灯里に尽きるでしょう。灯里さんの立ち位置について色々と考えさせるエピソードでした。

「輪っかの外」どころか、生命の輪廻からも外に出ているようにしか見えない灯里。物語的には、輪の外の存在であるはずの灯里がいつの間にか輪の中心にいる・・・という構成が最後に分かる、なかなかいい感じのお話。

ここでちょっと思ったのですが、灯里が暁たちの輪をうらやましいと思ったのは、灯里が「輪の外」の存在だからだよね。輪の中にいるんだとしたら、自分ではその大切さに気づかないだろうし。とすると、彼女がいちいちAQUA世界に感動したりするのも、灯里がよそ者という「AQUAの外」の存在だから・・・ということになります。

「だけど、わたしはマンホームの出身だから」という台詞にも表れてますが、そう考えると「灯里=AQUA」という仮説は実は間違いで、「灯里≠AQUA」だからこそ彼女がAQUAと視聴者の中間的インターフェイスとなりうるのかもしれない、と少し思いました。

灯里本人としては、彼女は自分がAQUAでないことを知っており、そのことにある種のコンプレックスを感じているのではないでしょうか。だからこそ、ああしていつも一歩引いた態度でいるのかもしれません。俺が「友達少なそう」と思った理由もその辺にありそう。ちょっと悲しいね、灯里さん・・・。