かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜 第12話「やがて恋が始まる」

終了。

両方食べたい!がポリシーのはずむ君でしたが、さすがに女の子は両方食べるというわけには行かないようで。やす菜を選んだはずむの決断に文句はありませんが、もう少し悩んだらどう?

選ばれたやす菜よりも、選ばれなかったとまりの方がどう見ても優遇されてる。これじゃあやす菜は病気ではずむの気を引いたみたいになってしまってるような。やす菜だって病気のことだけじゃなくてはずむに対するいろんな思いがあったはずなんだけどなあ・・・。

と、そんな感じで、これでもかってくらいのとまりのお当番回。強がってはずむの背中を押してはいるけど、最後の最後に「行っちゃヤダ・・・!」と弱さを見せてしまうとまり。かわいすぎる!!とまりはほんといい子だよなあ。こんないい子なのに幸せにはなれない。恋愛とはなんと残酷なものか。俺の中で、かしましの90%はとまりでできていました。元々うまい方だと思ってたけど、田村ゆかりの演技がまたいいんだよなあ。改めて見直しました。

総感

とまりとやす菜。対照的な二人のそれぞれの思いが熱かったですね。ウジウジしたはずむ君も、女の子だと思えばムカツキも半減してしまうのが不思議なところ。

女の子になったはずむ君。始まった頃は「性別に依存しない恋愛感情はあるのか」というテーマがあるのかと思っていたけど、はずむを女の子にすることによって、男性を除いた女の子の恋愛感情だけを抽出することが狙いだったようです。

AVなんかでは*1よくある話だけど、セックスシーンを映すにはどうしても男優が必要で、フレームに男の汚い肉体が入ってきてしまう。エロゲーでは主人公がエッチシーンに透明化するという必殺技があったりするけど、それじゃあ生々しさに欠ける。じゃあどうするか?というニーズに答えたのがレズ物なのでしょう。汚い男が出てこないレズの世界は、確かにとても美しい。

感情移入の対象ではなく、鑑賞対象としての恋愛ドラマ。徹底してはずむを無個性に描いたのも、とまりとやす菜という、同じ人を好きになった二人の女の子の恋愛感情だけを抽出して見せるためだったのかな。

追記1

そっかー、もしやと思ったけど、あゆきはとまりが好きだったのか。そう考えれば舞台に上がらず一歩引いた態度を見せるのも、はずむを責めるのも、とまりをけしかけたのも納得がいく。あゆきの歪んだ愛情はもう少し突っ込んで見てみたいな。

追記2

はずむはどうしてやす菜を選んだのか?という部分は突っ込みがあるかなあ、と思うのですが、個人的にはあれでよかったと思います。はずむがやす菜を選ぶ理由があるということは、二人の思いが均等ではないということ。とまりとやす菜という二人の女の子の思いを描くことが狙いだとすると、二人の思いは平等に重くなければならないわけで。

だとすると、はずむがどちらを選ぶのか?ということについては全く必然性はなくていいと思う。物語としてやす菜を選ぶのが必然だとするなら、三角関係なんていらないっしょ。そもそもはずむの個性が全く無い上に性格に一貫性も無いので、物語的な必然性は求められないしね。

とはいえ、さっさと決めすぎとは思うし、「両方食べたい!」というはずむの論理を最後まで見せて欲しかった気もしますが・・・。

*1:いきなり下ネタになってゴメン