涼宮ハルヒの憂鬱 replay

原作を読んだのを機に、アニメ版を見返してみました。さすがに全話見返して感想を書くのは疲れたー。

前の感想は「原作未読」の立場から書いたのに対して、今度は「原作既読」の立場から感想を書いたらどうなるかと思って書いてみました。もちろん原作ネタバレ。

第01話「朝比奈ミクルの冒険 Episode00」

おおおおおお、EDに鍋のエピソードがっ!!ちゃんとトナカイのキョンもいるし。しかもミーティングの議題が「七夕について」って。うわー、すっげー。今まで何の違和感もなく*1見てたよ。まさかこんな秘密が隠されているとは・・・。

それはそうと本編。・・・これは、原作読んだから楽しく見れるけど、原作知らない状態でこれ見たら確実に引くだろ・・・。よく耐えたな俺。むむ。確かに今後の伏線がメチャメチャ隠されてるんだけど、だからと言ってこれだけ見ても分かるわけないしなあ・・・。

まあ、原作読んだので何の問題もないわけですが。改めて見ると、やっぱり原作を忠実にアニメ化してるなと。あの変な話をよくここまでアニメにできたなあ。キャッチーなみくるのバニーから始まって、「ここをアニメで見たかった」っていうポイントを見事に再現してくれてるんだよなあ。

  • みくるがモデルガンを撃ったのを長門さんが「スターリンインフェルノ」で防ぐシーンとか
  • ミクルビームとか。このシーンは原作見ないとわかんないよなあ。手のひらを焼く音もちゃんと出てるし!
  • シャミセン、かわいい・・・
  • 谷口が一緒に池に落ちるシーンも笑えるなあ。こうなってたのねー。
  • キスシーン(?)。みくるが酔ってるとか家が鶴屋さんの家とか!ちゃんとそのつもりで描いてるのがいいなあ。
  • 「どっちにしても彼・・・このシーンは僕ですが」ってわかんねえ。最初見たときは何言ってんだとしか思わなかったし。
  • 「しょぼい戦闘」のしょぼさがたのしー
  • 明朝体の果たし状。
  • 鶴屋さん笑いすぎ。
  • ラストの桜並木とかさー。なんで文化祭の時期に桜?って考えるべきだったなあ。
  • EDのハルヒの台詞も実は意味のあることだったのね。うーん。

いやいや、こうして箇条書きにしてみると、やっぱりうまくポイントついてるよなあ。散々ヘンな映画を見せ付けられた後の、本編のラストでハルヒのアップが出てくる演出も実はかなり効果的だったのかも。

でもやっぱ、この話は分かんないよ(笑)

追記

見直して感想書くだけで30分かかった。アホか。

第02話「涼宮ハルヒの憂鬱I」

ネタ100%な前回と比べて今回は本筋なので、それほど感想もないんだけど・・・。原作と比べてみると、アニメでは原作のうち、アニメにするには冗長な部分をうまくまとめてテンポよく進行するように再構成してるんだなあ。

その中でもハルヒの髪型七変化とか、押さえるところはちゃんと押さえてるし。「どこかで会ったことある?」は深い意味を持ってるわけですが、「憂鬱」編でそれが明かされることはないでしょう。

あと、有名な例の台詞だけど、あれって「宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい」なのね。異世界人っていつか出てくるのかな・・・というのも気になるところではあります。キョン異世界人って落ちは無しの方向で。

最初見たときも思ったけど、前半の憂鬱なハルヒと後半の赤道直下な笑顔のハルヒのギャップがすごい。そのスイッチとなる「ないんだったら、自分で作ればいいのよ!」のシーン。このシーンのハルヒは印象的だなあ。アニメになってよかった、と思わせる笑顔。

その後みくるちゃんの紹介をして、次回に続くと。正直みくるの印象薄いよね、今となっては。

第03話「涼宮ハルヒの憂鬱II」

ほほう。長門さんの正体を聞いたところで次回へ続くのね。次回、何事もなかったかのように古泉出てるけど、いいのかそれで??まあ、世に出た順番としては退屈が最初だっていうくらいだから問題ないのかもしれないけどさ。

やっぱりハルヒの勢いで話が進むとたのしーなあ。ハルヒの動きがいちいち面白くて、これはコンテの勝利ですね。よく考えたよなあ、この辺の動き。ハルヒらしいというかなんというか。

それにしても、みくるのセクハラシーン。文章で読むとそれほどでもないんだけど、アニメで見ると相当ひどく見えるな。みくるが本気で嫌がってるだけに、なんかかわいそうに見えてくるよ。その悪い雰囲気も演出だとしたらすごいことだ。

  • 写真をとる役って原作ではキョンだったけど、アニメではハルヒなのね。
  • 「輪姦」は放送禁止だった。
  • 長門さんの喋り方、結構萌えるんだけど・・・

04話「涼宮ハルヒの退屈

この話は、もともとそれほど好きじゃないので特に改めて書くこともないかなあ。野球シーンが意外と気持ちいいな、とかチアガールはやっぱアニメで見るとすごいな、とか。
ちゃんと見てれば気づくのかもしれないけど、ハルヒキョンに対して何やら思うところがある、ってのも4話目という事を考えれば違和感あるんだよなあ。そこはやっぱり「憂鬱」編を経てないと説得力がない気がする。
ただ、これも小説で見ると結構「そんなもんか」で流せてしまうのは、字でハルヒの気持ちが表現されてるせいなのかなあ。それとも俺が文章から情景を想像する訓練が足りないっていうだけなのかもしれない。

  • 「すごい飛んでるっ」は何度聞いても笑えるな。これってアニメオリジナル*2なのね。
  • ハルヒのあやしいおどりもアニメだと余計笑える。
  • グローブを飛ばされるハルヒがちょっとかわいい。

まあ、基本的に初見と同じ感想かなあ。

第05話「涼宮ハルヒの憂鬱III」

ハルヒといえばアヒル口。変な顔をするハルヒがラブリー・・・って前の感想でも書いた気がするぞ。

この辺になると原作を呼んでようが読んでまいが関係なくなってきた気がするけど。あえて挙げるなら、オセロに興味を示す長門さんとか、ラストのみくる着替えシーンをキョンが覗いた後にこっちを見てる長門さんとか、その辺の微妙な視線がちゃんと描かれてるのはすごいな。

あと、長い説明台詞をアニメでどうするかってのも結構大変だったろうなあ・・・と思うとご苦労お察しします。お疲れさまでした。

第06話「孤島症候群(前編)」

孤島症候群はそれほど好きな話じゃないんだよな。

さすがにハルヒとはいえ、酒は飲めないのね。その分「大好き」とか枕投げとか、アニメオリジナルのシチュエーションが追加されてたりして中々楽しい。

作画は相変わらず質が高いなあ。揺れる髪の毛とか、よくやるわー。

第07話「ミステリックサイン

黄緑・・・じゃなくて喜緑江美里さん。喜緑さんの正体ってアニメでは分かんないんだよね、というか原作でもはっきりとは分かってないけど。今思えばだけど、喜緑さんの棒読みのような喋り方とかも意図的なのかなあ・・・。そういや白鳥由里だったのね。全然声を覚えてなかったのでビックリしたよ。当然第一声で分かったけど(自慢)。

  • ハルヒの描いたマーク、原作では436TBだったのが436PBになってる。多分TBオーダーが現実的になってきたからだろうなあ。
  • ラストの長門さんの絵が、本編の挿絵を意識した感じになってて面白かった。

第08話「孤島症候群(後編)」

へえ。原作とは大胆に構成を変えてきましたね。事件の真相は同じだったけど、そこに至るまでのストーリーが大幅にオリジナル。アニメのほうがハルヒキョンの絆が強調されてて、さらにハルヒが話を引っぱる構成に変わってるのが印象的。なるほど、このアニメシリーズをハルヒキョンのボーイミーツガールものと位置付けるならこの変更は必然なのかもね。

アニメオリジナルの、「ハルヒが真犯人を望んだ」というお話。理論的には、ハルヒが一連の事件をフィクションのお芝居と認識した時点で架空の真犯人は消えるはず。だから安心しておっけーですよ。

演出的にもパロディ感があふれてて、メタ的な面白さもあったのかもしれない。俺はあまり好きじゃないけど。

キョンのほくろの毛って結局何だったんだっけ。どこかでうまい解釈を見た気がするんだけどなあ・・・。「自分で気づかないハルヒへの恋心」の暗喩にしてはちと品がなさ過ぎないか?恋心っていうか「はたから見るとヘンなものだけど、気づかないうちに自分の身体の一部だった」的なキョンにおけるハルヒの存在感みたいな?うーん、ほくろのことばっか考えると気持ち悪いのでやめやめ!ちなみに原作にそんなシーンはありませんでした!

第09話「サムデイ イン ザ レイン

アニメオリジナル・・・とはいえ、脚本が原作者なので一応オフィシャルなエピソードとして捉えていいのかな。

とはいえオリジナルには変わりないので、特に新しい感想があるわけでもないんですが。俯瞰でカメラを固定した視点とか、長門さんがページをめくるだけのシーンを2:17+1:00の超絶長回しでやってくるところとか、実験的だよなあ。長門さんのシーンは特に、彼女の孤独感の一端を実感させられるという意味で案外重要なシーンだったのかも。

後はあれかね、鶴屋さんにはハルヒたちの場所を教えて、キョンには教えてなかったり、カーディガンをかけてあげたり、その辺も気になるポイントではあります。

もちろんハルヒもかわいーけどね。寝てるキョンに何しようとしたのやら。

第10話「涼宮ハルヒの憂鬱IV」

「憂鬱」編最大の見せ場、朝倉VS長門長門さんが槍(?)のようなものに貫かれるシーンはすごかったなあ。いいアクションでした。

第11話「射手座の日

フルメタ班作成とか余計な情報が色々入ってきた今回ですが。それはともかく今回は長門さんのお当番回。アニメでは小説のように文字で気持ちを説明することができないから、少しオーバー気味に気持ちを演出してちょうどいいのかもですね。キーボードを叩く長門さんとか、アニメオリジナルだけどそこが一番面白かった。

そういえば長門作のプログラムがほんとに動く・・・とかいうことも話題になったようですが、ウインドウメッセージをフックしただけじゃゲームの書き換えなんてできないっすよ。せいぜいキー入力を乗っ取るくらいでしょ。Windowsは専門外なのでディテールは分からないけど、まずネットワーク経由でプログラムを実行させるっていう壁があって、さらに他所のプロセスのメモリーアドレスにアタッチするための権限が必要なはずだからそれも取得しないといけないし、他所のプロセスのメモリイメージを書き換える場所を把握するためにはソースコードレベルでデータ構造を把握してないといけないだろうし、さらにはそれをリアルタイムでやらないといけない。・・・ってことはOSレベルのハックが必要になるんじゃないか?うーん考えるだけで気が遠くなる。普通不可能だよなあ・・・。そんなことをやってしまえる長門さんはやっぱり恐ろしいわけで、ウィンドウメッセージをフックするだけですげーっていうんじゃ、彼女の力の1%も把握してないんじゃないっすかね。

まあ、今だから言うんだけど。基本的にどうでもいいことですね。

第12話「ライブアライブ

涼宮ハルヒ・オンステージ。2回目なので極力前後関係は置いといて純粋にライブシーンを楽しむようにしたんだけど、そうしたらかなりよかったかも。実際にライブを聞きに行っているような臨場感。思わず聞き入ってしまいました。

今回のお話、前後のつながりのない単品としてみればかなりいい回だったんだけど、一つの大きな話の中の1エピソードだと考えれば、やっぱりハルヒの心の変化が唐突すぎるんだよなあ。ハルヒはどうして純粋な善意だけでバンドを交代したんだろう?というとこからすでにおかしい。その辺を気にせずに済むのなら、このアニメを存分に楽しむことができるんだろうけどね・・・。

第13話「涼宮ハルヒの憂鬱V」

最終回1つ前。この辺のお話は、以前考察っぽいものを書いた時に散々見返したので改めて言うこともないような気がする。

朝倉さん家を見に行った帰りになんでハルヒがいきなり自分語りするんだろ。俺がアニメに慣れてるせいなのかもしれないけど、原作ではあまり気にならない流れの唐突さがアニメだと妙に気になるんだよなあ。そういうもんだって言われればそうですかっていうしかないけど。

原作との違いっていう点で言えば、「これからどこに行くつもりなんだ?」「別に」の後の「ノープラン!」という突っ込みが笑えた。

第14話「涼宮ハルヒの憂鬱VI」

おわったー。全話視聴&感想とは我ながらよくやったもんだ。この時間でエロゲー1つできたな。

原作読んで、アニメを再度見返しても、やっぱり「憂鬱」編の完成度は高い。これはいいアニメですね。

*1:当たり前だけど

*2:またはアドリブ